函館市内の有識者の方々からお話を伺っていると、
函館市内では当館が3月末で閉館することが決定したかのような話になっているようです。
現状のままであれば閉館せざるを得ない状況なのは事実ですが、
私達が函館から引き上げる為に閉館するとのウワサもあり、
根本的に問題点が間違っておりますので、訂正も含め私たちのことを書きたいと思います。
私たちは「資料の中身を知る」ということをメインに考え、資料館を再オープンしました。
現在の主な活動は、開館しながらの資料整理と資料の価値創造です。
夏に函館市内の中学生が校外活動で来館されましたが、宝来町に立っている銅像の存在は知っているが、
高田屋嘉兵衛という名前は知らない。という子が多いことに気がつきました。
このままいけば近い将来、高田屋嘉兵衛という名前を知る人はごく僅かになりそうです。
函館市の対応など見ていると、
この資料館が本当に函館にあるべきかどうかは正直分かりません。ですが、
資料の読み下し等で資料の中身が分かれば分かるほど、函館の歴史や北方領土に関わるものも多く、
運営資金の問題だけで簡単に結論を出して良いものか考えさせられます。
ウワサなので何処に文句を言う訳ではないですが、
こんな中でもなんとか状況を改善しようと、頑張って働きかけて下さる方もいらっしゃいます。
資金不足はとても難しい問題ですが、「どうせ無理」という軽い言葉で一蹴されるのは非常に悲しいことです。
当館所蔵の資料は高田に先祖代々伝わるものであっても、内容はみなさんのものだと私は思います。
私たちは高田屋の資料たちのよりよい方向を見いだせていければと思っております。
高田菜々